【皮膚】おでこのハゲ、耳のぶつぶつ、放置してませんか?

猫ちゃんのかゆみシリーズ、第1回は「顔と耳」です。
おでこの毛が薄くなってきた、耳のふちに小さなぶつぶつやかさぶたがある、顔をよく掻いている。そんな変化、「年齢のせいかな」「ただの汚れかな」と様子を見ていませんか?

猫ちゃんは、人の前では掻く姿をあまり見せません。夜や留守中にこっそり掻いて、気づいたときには傷になっていることも多いのです。

顔・耳まわり、こんなサインありませんか

  • おでこや目の上、耳の前の毛が薄くなっている
  • 耳のふちに、小さなぶつぶつ・かさぶたがある
  • 顔や首に掻き傷がある、血がにじんでいる
  • 耳をしきりに痒がる、頭を振る、耳が汚れている
  • 目のまわりが赤い、涙や目やにが増えた

1つでも当てはまったら、かゆみを我慢しているサインかもしれません。

原因は、いくつか候補があります

顔や耳のかゆみの原因は1つではありません。診察では、次のような候補を1つずつ確かめていきます。

  • ノミへのアレルギー:猫のかゆみでとても多い原因です。顔や首まわりにも出ます。室内飼いでも油断はできません。
  • アトピー・食事のアレルギー:ハウスダストなど環境の物質や、食べ物への反応で、顔を掻く子がいます。
  • 耳ダニ・疥癬(かいせん):耳の中や耳のふちに強いかゆみを出す、小さなダニの仕業のことがあります。同居の猫ちゃんにもうつるので要注意です。
  • カビ(皮膚糸状菌症):丸く毛が抜けて、フケやかさぶたが出ます。人にもうつることがあるので、早めの確認が大切です。
  • 日光:白い猫ちゃんの耳の先は、日焼けでただれやすい場所です。長引くただれは、別の病気が隠れていないか確かめる必要があります。

見た目が似ていても、原因が違えば治療も違います。「とりあえず前にもらった薬」では良くならないことがあるのは、そのためです。

病院では、こうして確かめます

皮膚や毛の検査(テープで皮膚の表面を取ったり、少しだけ毛を抜いて顕微鏡で見たり)、耳の中の観察、ノミの有無の確認などを組み合わせて、原因を絞っていきます。痛みの少ない検査がほとんどです。
原因に合わせて、かゆみ止めや駆虫、カビの治療などを選びます。かゆみを我慢させ続けるのが一番の負担になるので、「掻かなくて済む状態」を一緒に目指しましょう。

おうちでできること

  • ノミ予防は通年で続けてください(顔のかゆみでも、基本はここからです)
  • 掻き傷があるときは、無理に触らず、広がるようなら受診を。エリザベスカラーが向く場合もあります
  • 耳の掃除は、見える範囲をそっと拭く程度に。綿棒を奥まで入れるのは、耳を傷つけるのでやめてください
  • 同居の猫ちゃんにも同じ症状がないか、見てあげてください

「そのうち治るかな」の様子見が長いほど、掻き傷は深くなり、治療にも時間がかかります。おでこのハゲも、耳のぶつぶつも、体からの小さなサインです。気になったら、早めに診せてくださいね。

次回、第2回は【お腹・体編】。「舐めすぎでお腹の毛が薄い」そんなサインのお話です。

(シリーズ総論:皮膚コラム「猫ちゃんの『舐めすぎ』は、かゆみのサインかもしれません」もあわせてご覧ください)

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